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毒液をもつ昆虫のメルマガが続きました。
非常に好評をいただきましたので、続けてみたいと思います。

(今回も『毒々生物の奇妙な進化』[VENOMOUS, 2016]文藝春秋、2017年をもとに紹介します)

おはようございます。
一色出版の岩井峰人です。
(毎週月曜配信、年中無休)

タランチュラを捕獲するオオベッコウバチ、
アマゾンの部族で通過儀礼に利用されるサシハリアリ、
いずれも猛毒を蓄えています。
サシハリアリ
クリックして拡大
サシハリアリ (Paraponera clavata)
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%B7%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AAより)
ただ「蓄える」と言っても、毒は一度作ったらおしまいというわけではありません。
フレッシュな毒液に常に作り替えなければならないのです。

では、古い毒液は捨ててしまうのかというと、そういうわけではありません。
人間社会のプラスチックなどと同じように、分解されリサイクルに使用されます。

リサイクルまでして生産コストを下げようとしていますが、
これが意味するのは、毒液を生成するには大量のエネルギーが必要ということです。

「大量のエネルギー」と言っても、どれほどの量を必要とするのでしょうか。

この疑問を解く鍵となるものとして「安静時代謝率」が挙げられています。
安静時という意味は、特別な激しい運動をしている時ではなく、文字通り安静にしているときのことですね。
その安静時、つまり呼吸する、血液を循環させるといった、生命を維持するために必要なエネルギー量を示します。

例えば、人間では、妊娠したときの安静時代謝率は21%ほど増加するとされています。
21%という増加率は毒を持つ生き物が、毒を作る際にも見られます。
オーストラリアのコブラ類であるデスアダーというヘビは、毒液を作る三日間において、安静時代謝率が21%になるとされています。

妊娠し子を作ると同じほどのエネルギー量を必要とするのですから、
毒を作るのにどれほど多くの量がいるのか、実感できるのではないでしょうか。

では毒をもつ昆虫は、どれほど安静時代謝率となるのかが気になるところですが、、、

そういった記事は、今のところ私には見つかりません。
どなたかご存知であれば、教えてもらえれば幸いです。
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『寄生バチと狩りバチの不思議な世界』
(前藤薫編/324ページ/2800円+税)

『昆虫たちの不思議な性の世界』
(大場裕一編/300ページ/3800円+税)
https://ws.formzu.net/dist/S93315378/

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