昆虫といえば、翅(はね)を持つことをすぐに想像しますね。
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自分にも翅があったら、いますぐ旅行にでも行ってみたい、と夢想することもありませんか。
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鳥をすぐに思いつくかもしれませんが、鳥の羽は前脚が変化したもの。
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そのような魅力的で固有の器官である翅、昆虫はどのように獲得したのでしょうか?
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翅を持つ種は、昆虫全体の98%を占めるとされます。
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いかに、翅を持つことによって昆虫が多様化したかがわかりますね。
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その翅のある昆虫の最も近い祖先は、どのような生き物だったのでしょうか?
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ムササビなどのように、滑空に適した形だったのでしょうか。
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進化を見た目の形によって判断していた時代、昆虫に似たヤスデやムカデといった多足類が昆虫の起源と考えられていました。
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そのため、翅の起源を多足類に探していましたが、多足類には翅がありませんので、もちろん見つかりません。
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その後、分子レベルの解析技術が進むと、新しい発見が出てきました。
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その甲殻類の脚が、翅の起源において注目されました。
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甲殻類では、体に最も近い脚の体節が、陸に進出する過程で体の中に組み込まれたとされます。
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というのは、陸に上がった時に自分の体重を支える補強となるためです。
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parhyale hawaiensisという甲殻類です。
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報告では、昆虫の脚の節の中で最も体に近い一節が体中に組み込まれ、やがて背中側に移動したとされます。
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移動した節に元々あった突起が、その後、翅に形成していくと指摘されています。
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・甲殻類の脚の基部の一節が陸上進出とともに体中に組み込まれた
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・元々あった突起が変化して翅を形成するようになった
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・大場裕一他編『遺伝子から解き明かす不思議な昆虫の世界』(悠書館)
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