「虫こぶ」について、メルマガで触れて欲しいとのリクエストがありました。
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虫こぶには多くの色や形がありますが、誰が、どのように作っているのでしょうか。
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(またメルマガが滞りすみません。ありがたいことで、メルマガ会員の方が徐々に増えたため、メルマガソフトのプラン変更で遅くなりました。引き続き、宜しくお願い致します。)
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虫こぶとは、植物の一部分が異常に発達してできるとされています。
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手芸作品のように装飾されたものや、目で見ても気づかないほど小さなものなど、
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「虫」こぶと言われるくらいですので、虫が作るのは間違いないようです。
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ここでは複雑な虫こぶを作る昆虫の代表、タマバチを取り上げたいと思います。
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さて、タマバチは、どのように虫こぶを作るのでしょうか?
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タマバチは「かじる」「突き刺す」といった物理的な刺激を植物に与えます。
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同時に、唾液などの分泌液による化学的な刺激を植物に加えることで、その成長を巧みに操ります。
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生まれた幼虫は、虫こぶを中から食べて成長していきます。
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ただし、虫こぶは単なる「こぶ」、ふくらみではありません。
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いくつかの虫こぶには、甘い汁(甘露)を出してアリを引き寄せるものがあります。
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例えば、ハコネナラタマバチの虫こぶは、甘露を出して、アリを引き寄せます。
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アブラムシが甘露を体から出して、アリを引き付けるのは知っていますか。
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甘いエサを渡すかわりに、アリに天敵から守ってもらうという取引ができあがっています。
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この虫こぶも同様、甘露を出してアリに来てもらい、他の昆虫などから守ってもらっているようです。
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甘露を出すくらいですから、高い栄養度を持っていそうですが、どうでしょうか?
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植物の成長を助けるものに、サイトカイニンがあります。
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このサイトカニンの働きは細胞分裂を助け、そして成長が促進されます。
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植物全体の中でも、虫こぶの部分は特に、このサイトカニンが高いことがわかっています。
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やはり、虫こぶ部分は特別おいしい箇所になっているのかもしれません。
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ではなぜ、ここだけサイトカニンが高いのでしょうか?
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・虫こぶはタマバチの物理的、化学的刺激によってできる
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・前藤薫編『寄生バチと狩りバチの不思議な世界』2020年
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