ただ、体のある一部が多様化に大きな影響を与えたことがわかっています。
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※だいぶ配信を休んでしまい、すみません。年末年始、繁忙で滞ってしまいました。。。
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この六脚亜門には、兄弟とも呼べる仲間のグループがいます。
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というのは、昆虫たち六脚亜門は、節足動物門というグループのうちの一グループになります。
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節足動物門という同じグループにいるこの4つのグループは、いわば4兄弟と言えるかもしれません。
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4兄弟の中で、最初に分岐したという意味で鋏角グループを長男としてみましょう。
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こちらの長男、他の兄弟にくらべ、少し問題があったようです。
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他の3兄弟は、さまざまな地域や気候などに応じて生きられるよう、新たな機能や器官、そしてライフスタイルを獲得していきました。
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しかし、長男である鋏角グループは、他の兄弟のようには新たな機能やライフスタイルをなかなか獲得できなかったようです。
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大きな原因として考えられているのは、口という器官の多様化が進まなかったこと。
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対して、長男である鋏角グループでは、口器が歩行のための器官(歩肢)、エサを捕獲するための器官(捕獲器)となっていきます。
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つまり長男の鋏角グループでは、口が「食べる」ことに特化しなかったようです。
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その結果、「食べる」方法の多様化が、他の3兄弟ほどには進まなかったとされます。
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食べる方法が多様化しないと、さまざまな地域・気候に適応して、ふさわしいライフスタイルを獲得するのも難しくなりそうです。
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例えば、他の生き物、爬虫類と哺乳類の歯の多様化をみてみましょう。
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爬虫類の歯は、円錐形の同じ形をしたものが並んでいます(同形歯性)。
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哺乳類の歯は、口の中の位置によって異なります(異形歯性)。
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より多様な環境に適応した哺乳類では、異なる機能を持つように、歯が多様化したとされます。
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歯の多様化は、肉食性 ・雑食性 ・草食性といった食性に応じて進んだようです。
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口器の多様化が進まなかったことが、鋏角グループ自体の多様化にブレーキとなったと言えるようです。
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ただ、鋏角グループのうちのクモは、糸を張ってエサを捕獲するという方法を獲得しました。
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同じく鋏角グループであるダニは、寄生するという方法を獲得します。
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この結果、この2グループは多様化に成功し(クモ目4万種、ダニ目5万種)、昆虫類に次ぐ繁栄の地位を獲得できたとされます。
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・大場裕一他編『遺伝子から解き明かす昆虫たちの不思議な世界』2015年
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