その多様化した暮らしの中でも、わずか0.015%の昆虫にだけ見られるスタイルがあります。
|
卵の世話という希少なスタイルは全て、カメムシ目(半翅目)にみられます。
|
カメムシ目の中でも、タガメ、コオイムシをはじめとするコオイムシ科に90%ほどが含まれます。
|
では、このような卵の世話という希少なスタイルは、どのような進化を経て成立したのでしょうか。
|
また、具体的に、卵の世話とはどのようなことをするのでしょうか。
|
カメムシ目の多くの産卵場所は、幼虫がエサとする草です。
|
これらは、卵の世話というスタイルが進化する前段階となったとされます。
|
・ヘリカメムシは一頭のオスが複数のメスを守るというハーレムを形成する
|
中でもヘリカメムシの一種Phyllomorpha laciniataは、植物の葉や茎など静的な場所に卵を産むよりも、
|
「移動する巣」であるオス背中に産んだ方が、孵化率が高くなるとされます。
|
これらの行動が形を変え、偶然にも卵を守るような行動になった可能性が指摘されます。
|
卵の保護という行動が、その時の暮らしによく適応し、ひいては習性となっていったのではとされます。
|
・ツノカメムシ、ヘリカメムシに卵の世話の前段階(前適応)がみられる
|
|
---------------------------
|
・大場裕一編『昆虫たちの不思議な性の世界』2018年、一色出版
|
・上田恵介編『遺伝子から解き明かす鳥の不思議な世界』2019年、一色出版
|
===========================================
|
https://www.isshikipub.co.jp/mailmagazine-archive/
|
|
===========================================
|
『寄生バチと狩りバチの不思議な世界』前藤薫(編著)、2800円+税、オンライン版付き 『遺伝子から解き明かす脳の不思議な世界』滋野修一・野村真・村上安則(編著)、4500円+税、オンライン版付き 『遺伝子から解き明かす性の不思議な世界』田中実(編著)、4500円+税、オンライン版付き 『遺伝子から解き明かす魚の不思議な世界』神田真司(編著)、4500円+税、オンライン版付き 『遺伝子から解き明かす鳥の不思議な世界』上田恵介(編)、4500円+税、オンライン版付き 『ヒトゲノム事典』斎藤成也他(編著)、12,000円+税、オンライン版付き
|
https://ws.formzu.net/dist/S93315378/
|
返信いただけましたら次回からの執筆に反映させていただきます。
|
メールマガジンの解除は下の「購読中止」をクリックください
|
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
|
株式会社 一色出版 Isshiki publishing
|
〒112-0001 東京都文京区白山2-2-6 -402
|
TEL 03-6801-6905/FAX 03-6801-6915
|
https://www.isshikipub.co.jp/
|
https://twitter.com/isshiki_shuppan
|
|