ヒョウやトラなど、哺乳類にはさまざまな模様を持つものがいます。

もちろん昆虫にも多くの模様を持つものがいますね。

しかし、よく見ると、哺乳類の模様と昆虫の模様には違いを感じませんか。

ヒョウの模様に比べ、アゲハチョウなどの模様はきめ細かく、多彩な印象を受けないでしょうか。

なぜ、このような違いが起きるのでしょうか。

おはようございます。
一色出版の岩井峰人です。
(毎週月曜配信)

哺乳類でも昆虫でも、それぞれの模様は、色素の組み合わせによって作られます。

その色素は特定の細胞から作られます。
色素を作る細胞は、色素細胞と呼ばれます。

昆虫では、体表にある細胞の全てが色素細胞としてはたらくことができるようです。
どういうことでしょうか?

絵画の技法に、点描画がありますね。

赤・黒・青など、一つ一つ色を点状に描画します。
最終的に、さまざまな色の点々が、一つの模様、形を表します。

有名なのはジョルジュ・スーラの作品。
一つ一つの点の連なりが、微細な模様を、ひいては美しい風景を生成します。
ジョルジュスーラ
ジョルジュ・スーラ「グランド・ジャット島の日曜日の午後」
対して哺乳類ではどうでしょうか?
例えば人間では、基底細胞の5%、つまりわずかな細胞だけでしか色素が作られません。
この細胞で作られた色素が表皮に送られ、結果、色が生じるとされます。

まとめますと、
・哺乳類でも昆虫でも色素細胞で色素が作られ模様ができる
・昆虫では体表にある細胞の全てが色素細胞としてはたらく
・哺乳類ではわずかな細胞だけでしか色素が作られない
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今回の内容は以下のものをもとにしています。
・藤原晴彦『だましのテクニックの進化』H27

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