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今回も制作中の『コウチュウたちの不思議な世界』から、
「ネクイハムシ:水生に進化したハムシ」
の一部を紹介をしていきたいと思います。
筆者は、林 成多氏(ホシザキグリーン財団)。

おはようございます。
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ハムシとは文字通り、葉っぱを食べる昆虫ですが、
ほとんどの種において、
陸上の葉っぱを食べることが知られています。

そのハムシの中で、水生の植物を食べるのが、ネクイハムシ。

ネクイハムシはハムシ科の中のネクイハムシ亜科に分類されています。

世界には160種ほど、日本には23種がいるとされています。

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ネクイハムシが食べる植物は多種ありますが、
主には湿地に生えるカヤツリグサ科のスゲやハリイなどになります。

ただ、主に葉を食べる種が多いですが,
花に集まり花粉や蜜も食べる種もいるとされます。

ネクイハムシの多くの種では、
幼虫が水生で、成虫になると陸生になります。

ただ、「一部のグループはキイロネクイハムシ属のように成虫も潜水して水中で生活する」
とも言われます。

現生のものは水の中で見られるものですが、
本章の筆者は、「大学の卒論から大学院の学位論文」まで、
ネクイハムシ化石をテーマとしてきたようです。

したがって本章では、
泥炭から取れる化石のネクイハムシの話題が豊富に紹介されていきます。

ただ、化石が見つかる肝心の泥炭層は、
崖など特有の場所でないとなかなかありません。

自分で、地表から泥炭層まで掘ることも簡単ではなく、
ここが一つの高いハードルになるようです。

ここで利用されるのが、工事などで重機を使って掘削する時です。

また、崖はコンクリートで覆われているケースも多いので、
改修工事が化石調査のチャンスになるとされています。

なお泥炭は、昆虫の外骨格のほか,花粉や珪藻などの微化石も豊富であり,
「氷河時代のタイムカプセル」とも呼ばれます。

都合のいいことに、ネクイハムシは湿地帯に棲んでいるので、
地層中に保存されやすい傾向があります。

ネクイハムシの化石は保存状態がいいせいか、
「金属光沢が強く,黒色や褐色の泥炭の中で一際目立つ」とされます。

また、発見した当初は、コガネムシやタマムシとされたものでも、
実際はネクイハムシである可能性が高いケースもあるとされます。

ネクイハムシは繭を作り、秋ころに成虫となります。

しかし、稀に繭の中で蛹のまま死んでしまうこともあります。

この状態で化石になると、繭の中で体の形態が保存されたまま、
発見されることがあります。

このようなケースに巡り会えると、
当時の形態を調べるのに非常に好都合で、
新しい事実が見つかる可能性が高まります。

調査フィールドは、埼玉県の上総層群,長野県の小諸層群,
新潟県の魚沼層など、いくつかの地層に及んだようですね。

特に埼玉県入間市の仏子層のネクイハムシ化石は、
その同定に非常に苦労したようです。

のちにわかったのは、そこで見つかった化石は未記載種であり、
新種だったのです。

これはブシミズクサハムシ(Palteumaris dorsata)として、
新種登録されました。

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『寄生バチと狩りバチの不思議な世界』
(前藤薫編/324ページ/2800円+税)
https://ws.formzu.net/dist/S93315378/

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なお、ハチたちの綺麗な写真がたくさんありますが、
紙の本ではモノクロで掲載になると思います。

巻末のパスワードをつかったオンライン版では、
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本を買った際には、オンライン版を利用することを、
お勧めします。

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