カマキリは両手のカマをたくみに使い、獲物を捕らえます。
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しかし、カマキリでなくてもカマを操り、獲物を捕らえる昆虫がいます。
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狭く不安定な場所で、俊敏に飛び回るハンターの正体とは?
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ウンカはストロー状の口をイネに刺し、吸汁してダメージを与えます。
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加害するその力は大きく、局地的にイネが枯れる「坪枯れ」は有名です。
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ではイネが生い茂る田の中で、ウンカが酒池肉林の栄華に浸っているかというと、そうではありません。
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このウンカを獲物とするのが、今回のハンターの正体、カマバチです。
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有剣類といって、スズメバチ、ミツバチと同じグループ。
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カマというからには、大きく鋭利な武器を持っているかというと、そうではないようです。
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私が見た限り、カマというより製氷屋さんで昔にみた氷鉤(こおりかぎ)。
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獲物はウンカ、ヨコバイ類ですから、大きなカマである必要はなかったかもしれません。
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獲物を食べるならばオスメス関係ないはずですが、、、なぜでしょうか?
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カマキリとは違い、ウンカなどを捕らえて、卵を生みつけます。
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卵を産みつけないオスには、カマが発達しなかったということですね。
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ウンカの脇腹、背中など、種によりますが、寄生相手がふり落とせない所に、狙って卵を生みつけます。
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孵化した幼虫は寄生相手の栄養たっぷりの体液を吸い取り、成長していきます。
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やがて相手がカラカラになるまで飲み干すと、イネ上で、また土の中で繭を作ります。
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・カマバチはカマというより小さな鉤爪でウンカ、ヨコバイを捕らえる。
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・前藤薫編著『寄生バチと狩りバチの不思議な世界』2019、一色出版
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