カゲロウ同様、トンボも原始的な昆虫グループのひとつです。

ところで、トンボのオスの生殖口はお腹の末端にありますが、ここから直接メスの生殖口へ精子を渡すわけではない。オスは腹部の基部近くに副性器をもち、一旦、生殖口から精子を副性器へ移す。その後、オスがメスを確保すると腹部末端にあるハサミ状の把握器でメスの頭部あるいは胸部をしっかりつかむ。メスは腹部を前方へ折り曲げて、生殖口のある腹部末端をオスの副性器にくっつけることによって交尾が成立する(図4)。この交尾の姿は独特であり、オスとメスとでハート形を形成するため、とても良い絵となる。ただ、オスがメスの首根っこをひっつかまえて交尾しているというなかなかハードな状況であるとも言えるかもしれない。交尾時間は種によって異なり、数秒のものから6時間弱かかるものもいる。交尾後も、オスはメスをつかみ続け、産卵するまで解放しないこともある。解放せずに一緒につながって飛んでいるところ(タンデム飛行)は、皆さんもよく目にする光景だろう。